主演のミケル(ミカエル?)演じるダニエル・クレイグを初めて見たのは、Tomb Raiderの1作目だった。
彼は、ダメダメトゥームレイダーとして、アンジェリーナ・ジョリー扮するララ・クロフトのライバルを演じた。
そのせいか、ジェームズ・ボンドも興味なく、今回も純粋にこの映画を見るつもりは無かった。
のっけからクリストファープラマー。タイトルバックの映像がまた衝撃的にとんがっていて、目が離せなくなる。
実はデヴィッド・フィンチャーにもあまりときめかなかったのだが・・・
ソーシャルネットワークもまだ手つかずだし。
あぁ、エイリアン3の監督ね。(って最近エイリアンがらみの話題が多いなぁ)
とするとベンジャミンバトンを入れ、知らぬ間に4作品も手元にあるし。
ま、せっかくDVDがあるわけだし・・・と流し観を始めた。
で、すっかり引き込まれる。
はっきり言おう、この映画の主役はリズベス(リズベット?)だ。
あぁ、題名にもドラゴンタトゥーの女、そう書いてったっけ。^^;
しかし、この映画は「ミレニアム」という、左系の出版社を舞台とした幻の5部作の原作から成り立っている。
このうち、世に出たのは3作。作者のスティーグ・ラーソンが急逝したため、あとは幻となってしまった。4作目は80%ちかく出来上がっていたらしいから、極めて残念なことだ。
30年以上の最愛のパートナーを反極右のジャーナリストだった自分への標的になることから守るために正式には結婚しなかったため、相続できず、残りの作品の発表ができなくなったのだそうだ。もうこれだけで小説になりそうなドラマだ。
この話、いろいろなところで話題にされるから少し筋書きに触れてもいいだろう。
40年前に失踪した16歳の少女は家族から殺されていると思われていた。この事件の真犯人がファミリーにいると考えたグループ企業の元当主が、汚職を告発して逆に名誉毀損で敗訴したばかりのミレニアムの編集長であるミケルに真相究明を依頼する。
ミケルは詳細な人物調査を行う、他人とのコミュニケーション能力に欠陥のあるハッカー・リズベスに調査協力を依頼する。そして、長い負の歴史をもつファミリーの闇が表面化してくることになる・・・
ここまでで半分以上(?!)が経過しているのだ。
前半は、それぞれの事情がバラバラに描かれる。
これはミケルがリズベスに依頼するところまで続く。
しかしながら、やはり主役はリズベスだ。
そして何故か分からないが、リズベスの過去にはなにかあり、法定後見人がついている。
で、またこの男がクズなのだ。にもかからわずキーパーソンだったりする。
話の内容自体も、女性蔑視、性暴力、と後味の悪いものばかり。
ミケルの普通の人並みのフェミニストぶりが際立って輝かしく見えるほど、舞台を狂った世界へと演出している。
とはいえ、いつでも、世界中のどこででも聞かれるような犯罪でも、それはそれは次から次へと出てくることで、自分の周囲の現実社会も腐りきっているかのように錯覚するほど、このフィクションの世界は陰惨なものになっているのだ。
その中で、リズベスは自分たらんと輝き続ける。
そしてここに強烈に引きつけられるのだ。
実は原作の本国スウェーデンではすでに3部作全てがTVドラマとして製作されている。
今回のハリウッド版はリメイクなのだ。
