Lights

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彼の者はこう叫ぶ
汝のあるべき姿に戻れ。と

「AntiChrist」は、心の日向の部分がとことん排除されていく過程を見る映画だ。
暗いし痛いし救われない。
「心の闇の増幅」を淡々と映像に載せている感じ。
この映画と同じデンマーク出身のラース・フォン・トリアー監督による救いなき映画の代名詞にもなっているビョーク主演の「ダンサー・イン・ザ・ダーク」(2000年カンヌパルムドール作品)の様な「魂の献身」すらない。
主演のシャルロット・ゲンズブールはこの映画で2009年カンヌ主演女優賞を得た。
そりゃ、正規丸出しの熱演だから、良かったねという感じ。

この映画はホラーか?サスペンスか?
「女性の性と業」と日本では表現するかもしれないが、明らかにこの映画、それだけでは足りない。西洋文化と宗教観が理解できなければ、正しい価値判断は得られないだろう。
なんせ題名すら理解できない。「背信」とかの方がしっくり来るかも知れぬ。
物語の後半キーワードになってくる「The Three Beggars」すらピンとこないもん。

映像は極めて綺麗だ。
開放レンズによる周辺減光やボケを最大限利用している。
なにより、「Prologue」のモノクロ映像の美しいこと。森の美しいこと。

映像美という観点から見ると、エンドロール前の
「Dedicated to ANDREI TARKOVSKY」
の意味も分からんでもないが、
なんせ、この筋書き。
捧げられたタルコフスキーも草葉の陰で、全然、まったく、喜ばんだろうことは明白。

もうすぐ日本版DVDなどが発売になるが、
購入はお勧めしないし、観るのもどうかなぁ。
日本版DVDやBlu-rayのジャケットは、本編の映像を使っているにも関わらず、品がなく、映画の本質を逸脱したものになっている。どうでもいいから出したって感じ。

まったく難しいくせにあまりに酷く痛い映画だ。

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このページは、あみすが2011年8月27日 11:13に書いたブログ記事です。

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