バレステロスが亡くなった。享年54歳
脳腫瘍で療養中だったそうだ。
ゴルフはしないが、昔からよくTVで見ていた。
青木や中島の全盛時代。
バレステロスはTVの画面に登場する常連だった。
今日浜松町の書店で見つけて驚いた。
ぜんぜん知らなかった。
J・P・ホーガン が昨年7月にアイルランドの自宅で亡くなっていた。
昨年秋頃からやたらポップ付きで書店の店頭に平積みされるようになっていたのだ。
なぜ気がつかなかったんだろう。
James Patrick Hogan
1977年「星を継ぐ者」でデビュー
ハードSFの旗手として君臨し続けた
小説漬けだった高校時代
今となっては何の本だったか全く記憶にない
ただ東京創元社の本だったことは確かなのだが
同じ月に出版された新刊案内が頁の間に挟まれていた。
衝撃的な出会い。
1980年5月
新刊「星を継ぐ者」を探し回った。
出版たばかりだというのに、どこを回ってもその本はなかなか発見できなかった。
学校帰りに成城学園前周辺の書店をまわる。
そのころ経堂には駅の南側にも北側にも巨大な書店があったが、
場所も変わり、規模も1/3ほどになっているがキリン堂は今でもあるか。
小田急OXの何階かに三省堂か紀伊国屋が出店していたと思う。
そのいずれでも見つからなかった。
いやな予感。
あのころから初版を買いそびれると二度とその本と巡り会えない傾向があった。
その最後の砦は神保町だった。
この本を探し求めて、友人と二人アダイブに行き当たったのではなかったか。
もう暗くなってから偶然見つけた小さな書店の2Fの喫茶店。
照明を落とした薄暗い店内でその本を初めて開いた瞬間
その世界に吸い込まれた。
あっという間に時間だけが過ぎていく。
あのときは、この本がいまだにポップつきで店頭に並び続けるなんて、
まったく思いもしなかった。
でもそれだけのマジックがこの本には詰まっていたのだ。
そしてそのマジックは今でも消滅していないようだ。
かぐやによる月の探査の知らせも、月の裏側の映像も
ひょっとして裏側の地層だけ構成が違っていたらどうしよう・・・とか
ミネルヴァの存在をマジで信じていたり・・・
そういう思いは最近の新しい読者たちもしているのだろうか。
できれば、続編は読まない方がよい。
この本はこれだけで完結している。
それでやめておけばよかったのに・・・
この思いはのちに鈴木光司の「リング」で感じたのと同じものだ。
でもそれが、出だしの一冊の評価を下げることにはならない。
くやしいほど完璧な世界がここにはある。
あの日、はじめて目にしたあらすじは今でもこの本の裏表紙に書かれている。
「月面で発見された深紅の宇宙服をまとった死体。だが綿密な調査の結果、驚くべき事実が判明する。死体はどの月面基地の所属でもなければ、ましてやこの世界の住人でもなかった。彼は五万年前に死亡していたのだ!」
ありがとうハント博士、ありがとうダンチェッカー博士。
ありがとうホーガン。
31年前に読んだ本が、今でも、心を大きく震わしている。

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